ユニオンジャックの秘密

ユニオンジャックまたはユニオンフラッグ(統一旗)といえば、イギリスの国旗です。

見ないで描けますか?

意外と知らないデザイン

なんとなくわかっていても意外に知らないのが国旗です。

ユニオンジャックはこんなものです。

UK_flag.pngよく見てみると、斜めの線がずれているのがわかるでしょうか。

イギリスの国旗は、「イングランド」「スコットランド」「アイルランド」のそれぞれの国旗を組み合わせたものですが、スコットランドとアイルランドの国旗はどちらも斜め十字になっています。このままだと重なってしまうので、意図的にずらしてあるのです。そのため、ユニオンジャックには表と裏があります。

UK-flag2.pngFrom Wikipedia

また、この旗の図を見ると、日本の国旗などに比べて横長に感じないでしょうか。それもそのはず、日本の国旗の縦横比率が2:3なのに対し、この国旗は1:2 (縦の数字を合わせると2:4)です。つまり日本の国旗よりも30%ほど横長ということになります。

一つ足らない

ここで「ウェールズは?」と思った方はイギリスに詳しい人です。イギリスを構成する国は上記の3つに加え、ウェールズがあります。ウェールズの旗はこんな感じです。

Wales_flag.pngウェールズの国旗

さきの3種類の国旗に比べると、ずいぶん複雑なデザインですね。

ウェールズは1282年にイングランドに敗れ、その支配下に置かれることになりました。それがかなり早い時期だったため、上記の初代ユニオンフラッグを作る頃には独自の国旗を入れるという主張ができなかったのでしょう。

2014年9月にはスコットランドで独立に向けた国民投票が行われ否決、2016年6月にはイギリス自身がEUからの脱退をするための国民投票を行い、これを可決する(いわゆるBrexit)など、国の枠組みの変化に関する動きが活発になっています。今後複数の国の連合国として成立してきたイギリスの参加国が変化すると、国旗も変化していくことになります。

オーストラリアやニュージーランドをはじめとして、ユニオンジャックを国旗の一部に使用している国や地域はたくさんあります。これらの旗のデザインも、ユニオンジャックの変化とともに変わっていくかもしれませんね。

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