海外生活なんかしても何の自慢にもなりませんよ、鈴木さん

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  • 更新日:2015/03/09
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小町で炎上

海外生活の自慢をしまくる大手小町のポストを読みました。 自分は会社の金で海外生活して一流校に留学して、英語もペラペラで周りも優秀な人ばかり、ということをブログに書いて日本に住む友達に読むようメールしていたら、その友達にうんざりされてショック、というような内容でした。 自分にとっては特別でも大したことでもないのに何で? という相談です。

まぁ、どこをどうとっても上から目線の自慢話ばかりだったのですが、相談者は最後まで何を指摘されているのかわからなかったようです。 さすがにこの相談者は特殊かもしれませんが、私も自分の体験を語るのは大好きなので、自戒を込めて読みました。

どこにいようが生活は日常

私もロンドンに住んでいるわけですが、普段はこれが日常ですから、自慢なんてできるわけありません。 東京大学に行っている人が、同じ大学に行っている人に「俺って東大生なんだ、すごいだろう」と言っても何の自慢にもならないのと一緒です。 そんなことをしてもただ単に変な人ですね。

そもそも謎なのは、この相談に限らないのですが、この相談者も、それに答えている人も、多くの人が「偉い」「偉くない」とか「すごい」「すごくない」とかの尺度で話をしていることです。 社命で来ていて偉いもすごいもないでしょう。

駐在手当てで贅沢な生活ができるとか、貯金ができるとかいう意見もありましたが、チェックしてみたら、私は赴任前よりも貯金額は少ないことが分かりました。 旅行もろくに行ってないし、高額な食事もしておらず、贅沢といえるほどのことはしてないのに...(涙)。

実際、住んでいると楽しいこともありますが、苦労のほうが目に付きます。 イミグレーションのこと、生活習慣や文化の違い、子供のことなど。 でも、苦労していることですら、関係のない人には自慢話に聞こえることがありますから、同じ境遇の人の中で止めておくべきでしょうね。

まぁ、ブログなんかは読みたい人が読めばいいわけですから、ある人にとって自慢に思えるような内容でも、そこに意味のある情報を提供していれば、役に立つ場合もあるかもしれません。

先 日日本で会社の研修がありましたが、自分から海外赴任者であることを言ったのは最初の自己紹介のときのみでした。 その後研修中を通じて質問攻めになりましたが、いろいろ語りたい(自慢したい)自分と、自慢に聞こえるから言いたくない自分が対立して、ずっと変な気分で した。

英語での生活

本題とは関係ありませんが、この相談の中で一つ興味深かったのは、日本人である家族の間の会話が英語だということです。 それで子供が英語ばかり話して困るという相談は自慢を通り越して馬鹿かと思いましたが。

子供のことを考えた場合、英語圏で生活していれば、家の外は嫌でも英語になるので、個人的には家の中は日本語にしておいたほうが子供がバイリンガルになりや すいのではないかと思います。

いずれ日本に戻る予定であるなら、日本人学校に行かせるか、バイリンガルにしたいなら現地校に入れて補修校に通わせたり家庭で日本語を教えたりしておかな いと、帰国してからお子さんが苦労することになりそうです。

もっとも、子供の年齢にもよります。日本人幼稚園から日本人学校などにずっと行っていた場合、期限のある駐在員の子弟の場合、英語が上達しないこともままあるようです。逆に、子供が小さい場合は一所懸命現地校(幼稚園等)で頑張っても、帰国して1年もすればすっかり英語は抜けてしまいます。

ちなみに、会社では日本人(または、日本語話者)同士でも英語で会話したりメールしたりということはよくあります。 英語話者に秘密の話をしているわけではない、という透明性のためなのかなと、個人的には思っています。

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