ボーイング777エコノミーシートの徹底解剖!搭乗記録(羽田→ロンドン)

ロンドン出張で羽田からANAに乗りました。今回はその時の機材、ANAのボーイング777-300ERのエコノミー座席についてレポートします。

P1160133r.jpgすっかり国際線でおなじみの羽田空港

座席の周囲

今回乗ったのは最前列でした。

さっそく座席のまわりを見てみましょう。

P1160166r.jpg足元

まずは足元のスペース。最前列だとかなり余裕があります。

機内誌や緊急時の案内、TV案内などを入れるポケットがついています。

P1160158r.jpg中央から機内右側を見る

前方の壁にはバッシネット(赤ちゃんを寝かせる機内用ベビーベッド)を取り付ける穴も開いています。

座席はリクライニングした際に後ろに倒れず、座面が前にせり出すシェルシートになっています。このシートは好みがわかれるかもしれませんが、後ろの座席を気にせずリクライニングできるのが利点です。

P1160368.jpg後方から見た様子

こちらは最前列でない席。シートピッチは34インチ(約86cm)あります。

工夫された座席配置

最前列座席は、座席間のアームレストの内側にテーブルが格納されており、アームレストは持ち上げられないのが普通です。そのため、一人で旅行する場合は、アームレストの下から隣の人の肉がはみ出てこないというメリットがあります。

その代わり、隣同士二人でラブラブしようと思っても、最前列では通常アームレストは上がりません。

ところが、この機種の座席は違います。

P1160162r.jpg最前列座席

この機材(ボーイング777)は通路が2本あり、手前の座席は中央側になります。この中央側には通路と通路の間に4席あるのですが、座席が2席ごとのユニットになっており、それぞれユニットの両端のアームレスト内にテーブルが収納されています。ユニットの中央にあたる部分はアームレストが上げられるのです。

こうすることによって、二人の間を(したければ)親密にできます。

また、写真のようにユニットとユニットの間はアームレストが二重になるので、隣が離れてアームレストの取り合いにならずに済みます。この幅はちょっとしたプレミアムエコノミー並みです。

プレミアムエコノミーの座席を参考までに。

P1160544.jpgプレミアムエコノミーの座席(ボーイング787型、参考)

上の写真は787型のプレミアムエコノミー。さすがに両側のアームレストが広くなっていますが、この広さは上で紹介した エコノミーのアームレスト幅とあまり変わらないように見えます。ちなみに777型の場合、エコノミーは横9席なのに対し、プレミアムエコノミーは横8席です。

ところで、このアームレスト戦争防止宣言構造は最前列だけかと思ったら、違いました。

P1160159r.jpg後方席の中央列

驚いたことに、最前列でなくても、2席ユニット同士は離れていました。上の写真で右下の方にアームレストが2つあるのが見えますが、別にこの座席間に通路があるわけではなく、アームレスト同士が離れて配置されているのです。

これにより、当然若干は座席の幅が狭くなるわけですが、「アームレスト奪取戦争」を避けることができます。また、もともと最前列はアームレスト内にテーブルを収納しなければならないのでしかたありません。

ANAのボーイング777のエコノミー座席の配列は2-4-3の9アブレストとなっており、10席を並べる航空会社に比べると若干余裕があります。そのため、このような方法で中央の4席を2名ずつでも使いやすくしているのですね。なお、窓側の進行方向左側2席、右側3席のユニットは一体になっており、席間に隙間はありません。

装備品

では、装備品を見ていきます。

P1160370.jpg座席装備のモニタ

モニタのサイズは10.6インチ。コントローラはビジネスクラスのものと異なり、カラー液晶がついてないなど簡略化されていますが、実質的な機能の差はありません。

モニタの右下にiPod用のコネクタとUSBコネクタ(Aタイプ)があります。これでiPodつなげている人を見たことは一度もありませんが...。

また、USBはつなげた機器の写真をモニタで見たりすることができますが、もっぱら充電に使われています。

P1160168r.jpg最前列席のコントローラはアームレストの下にあります。その上にiPodコネクタとUSB-Aコネクタ、下にコンセントがあります。

P1160369.jpgカップホルダーと座席下のフットレスト

テーブルの裏側にカップホルダーがついており、テーブルを出さなくてもカップだけ置くことができます。この機能は最前列席にはありません。

座席下方、雑誌入れの下には可動式のフットレストがついているのですが、これも最前列にはありません。

P1160171r.jpg最前列席のテーブル

その代わり、最前列席のテーブルは2つ折りになっているので、半分だけ使うことができます。ご覧のようにテーブルの縁に滑り防止だか衝撃吸収だかのゴムパッドがついています。この席の時はそれが若干はがれかけていた(右側前方黄色い部分)のが残念な感じ。

P1160371.jpgフルリクライニング状態

座席を目いっぱいリクライニングするとこのくらいです(奥の座席)。背面が後ろに倒れこまない代わりに、ひざ前のスペースは狭くなります。

プレエコの真ん中か、エコノミー最前列か

さてここで究極の(?)選択。プレミアムエコノミーの真ん中席(ただし最前列ではない)に乗るか、エコノミーの最前列通路側にするか。

今回はアップグレードができなかったので選択の余地がなかったのですが、仮にこのようなアップグレード条件だったとすると、私はトイレが近い方なので、結構悩みます。

結論から言うとプレミアムエコノミーを選びます。理由は、プレミアムエコノミーはリクライニング幅が大きく、かなり倒せることと、レッグレストがあることです。ただ、中央席または窓側席だと通路へのアクセスは悪くなるので、飲み物は控え目にしなければなりません。

皆さんならどうします?

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