Google Streetviewが個人情報収集、だから?

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  • 更新日:2015/01/27
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Googleストリートビューカーが無線LANの通信内容を傍受していたとのことですが、暗号化されていない通信内容を傍受したところで何が問題だというのでしょうか。

ひとつの言い方としては、暗号化していないのが悪いのです。 暗号化している通信を勝手に複合化することは先進国の大部分では法律で禁止しています。 そして、たとえ暗号化していないとしても、傍受した通信を公開できるかというと話は違います。 もちろん公権力の操作に対してどうするかという話はあるのですが、原理的には集めたからといって理屈としてはどうすることもできないのです。

これは、警察無線を暗号化されていないからという理由で傍受してその内容を「理解」しても罰せられないのと同じです。 ただし、日本の場合でいえば通信の秘密を守る法律があり、傍受した内容を「窃用」(用語の詳しくは電波法参照)してはいけないことになっています。 業務上知りえること(Googleはこれにあたる)と、それを使用することは別物だということを理解する必要があります。

情報を収集されることに対する生理的な気持ち悪さは理解するのですが、たとえばあなたが近隣に「私は○○ですよ~、私はどこそこに貴重品を放置してますよ~」と自分自身が触れて回っているとしたらどうでしょうか。 阿呆らしい、誰がそんなことをするか! と思ったりするのではないでしょうか。 でも、それがまさにこの世界で発生していることなのだ、ということを理解してほしいものです。

ところで、朝日新聞はこのようなデータを「誤って」集めていたと報じていますが、プログラマの観点からすると「誤って」集めるようにプログラムしたとはとても考えられません。 それがGoogle本社の意向に合っていたかどうかはともかく、最初から集めるべくして集めたデータです。

まぁ、SSIDやMACアドレスを集めるのと通信内容を集めるのにはほとんど手間に差がないので単に「やってきたから記録した」程度のことなんですけどね。

公共の電波を使って垂れ流している以上、その辺はリスクと隣り合わせであることを啓蒙することが先ではないでしょうか。

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