Tiny Core Linux (2) - サポート外ネットワークカードの認識

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  • 更新日:2015/03/08
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Tiny Core Linuxを古い古いマシンにインストールする

前に触れたとおり、Tiny Core Linuxを古いDynabook(Celeron 400MHz)にインストールします。 なお、バージョンはTiny Core Linux 3.5.1です。

このLinuxのディストリビューションは基本的に2つの圧縮ファイル(bzImage, tinycore.gz)でできており、起動するとRAM上に展開してそのまま動作します。 そのため、カスタマイズするにはこのディストリビューションファイルを変更する必要があります。 そのためのツールも用意されており(ezremaster)、もとのisoファイルから必要なアプリケーションやファイルを入れた新しいisoを作ることができます。

さて、Dynabook SS 3410はUSBから起動しませんが、PLoPを入れればUSBメモリ(USB CDはだめ)から起動させることができます。 USBメモリをdiskpartでパーティションをつくり、Tiny Core Live CDの内容を全部コピーします。 また、syslinuxを実行して起動可能にします。

% cd e:\boot (Windowsを利用していて、usbメモリのドライブレターがe:と仮定)
% mv isolinux syslinux
% cd syslinux
% mv isolinux.bin syslinux.bin
% mv isolinux.cfg syslinux.cfg
% syslinux -mi -d /boot/syslinux (ブートファイルが/boot/syslinuxにあるため)

最後のコマンドは、64ビットシステムで実行する場合はsyslinux64にします。

このメモリで起動すると、

e100: eth0: e100_request_firmware: Failed to load firmware "e100/d101m_ucode.bin": -2

というエラーが出て起動が途中で止まってしまいます。 調べたところ、これはネットワークカード用のファームウェアファイルがtinycore.gzに含まれていないせいであることがわかりました。

ネットワークカードを認識させる

Tiny Coreには本体とは別にファームウェアの含まれたファイルがあり、これをUSBの/tce/optionalディレクトリに入れておくことで読み込ませることができます。 また、tceディレクトリには、onboot.lstというファイルを用意し、起動時に読みこませるファイルを指定します。

firmware.tczのダウンロードですが、通常はAppbrowserを使うこととなっています。 しかし、この場合ネットワークがつながっていないのでAppbrowserではダウンロードできません。 そこで、ミラーされているファイルを使います。

% cd e:\ (Windowsを利用していて、usbメモリのドライブレターがe:と仮定)
% mkdir tce
% mkdir tce/optional
% (ここにfirmware.tczをダウンロードする)
% cd ..
% echo firmware.tcz > onboot.lst

起動時は、USBの認識を待つために、必ずwaitusbを指定する必要があります。

boot: tinycore waitusb=10

これでネットワークカードが認識できました。

続きます。

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