Tiny Core Linux 4/5系から6.0へのアップデート・インストール(1)

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  • 更新日:2015/02/28
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Tiny Core Linuxが6.0になりました。 ここでは、Tiny Core 4.xや5.xから6.0へアップデートする際の手順や注意点について書いておきます。

まず、特徴として、TinyCore 6.0はカーネルバージョンが3.16.6になっています。 あと、4.xから5.x以降をくらべるとtczのパッケージ構成に違いがあります。

ダウンロード

なにはともあれ、まずは公式のダウンロードページからダウンロードします。 ダウンロードのオプションは以下の3種類です。

  • Core
    Xを含まない、コマンドラインだけで使えるディストリビューションです。 Microcoreとも呼ばれます。 入れた後もオプションを入れることにより、Xを含むウィンドウシステムを入れることが可能です。およそ10MBです。
  • TinyCore
    Xを含む、標準的なディストリビューションです。 機能追加により以前(12MB)より容量が増え、15MBになりました。
  • CorePlus
    ワイヤレスデバイスやnon-USのキーボードなどがサポートされ、ツールも入っているものですが、77MBと容量が増えます。

ここでは、標準的なTinyCoreを使います。 TinyCoreの場合は、通常サーバとして運用するのに必要なツールのみを入れてミニマムで使います(frugal install)。 上記のページからTinyCore-current.isoをダウンロードしておきます。

細かいインストール作業についてはこちらをどうぞ。 4.x系のときの記録ですが、ほぼ同じ作業でインストール可能です。

カーネルのアップデート

なお、ここではOracle VirtualBox VM上での動作を前提に説明します。

1. 動作中に上記のCDをマウントしたいので、空のCDをマウントしておきます。 これを忘れて起動してからCDがマウントできず、かといって起動前にCDをセットしてしまうと自動的にインストーラが起動してしまい、少々はまりました

TinyCore-cdconf.png

2. 既存のTinyCoreを起動します。

3. 次に、先ほどのCDを、VirtualBoxのメニューの「デバイス」→「CD/DVDデバイス」→ 「仮想CD/DVDディスクファイルの選択...」から選択します。

TinyCore-selectcd.png

4. 必要ならCDをマウントするマウントポイントを作り、マウントします。通常は/mnt/sr0にマウントポイントがあるので、そこでいいでしょう。

$ sudo mount /dev/cdrom /mnt/sr0

では、試しにブートファイルを入れ替えてみましょう。 もともとの/mnt/sda1/bootの中身のvmlinuzとcore.gzを新しいバージョンのものに変えてみます。

$ cd /mnt/sda1/tce/boot
$ mv vmlinuz vmlinuz.orig
$ mv core.gz core.gz.orig
$ cp /mnt/sr0/boot/vmlinuz .
$ cp /mnt/sr0/boot/core.gz .
$ sudo umount /mnt/sr0 $ sudo reboot

再起動時は「デバイス」→「CD/DVDデバイス」→「仮想ドライブからディスクを除去」でCDを除去するのを忘れずに。これで起動してみると、あっさり新バージョンで起動してしまいました。 さすがflugal install、クリーンです。

ただ、この場合少し注意があります。 パッケージ(cde/optionsの中のtcz)はアップデートされてないので、別途更新する必要があります(更新しなくても動作しましたが)。

バー ジョン4系では初期状態のtczはXlibs, Xprogs, Xvesa, flwm, flwm_topside, wbarしかなかったのが、バージョン5系以降、27ファイルに増えています。だいぶ細分化された(モジュラー化された)ようです。次回これについて細か く調べます。

あと、Virtualboxで使っている場合は重大な注意があります。次回書きます

第1回 第2回

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