テレビに代わるもの

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  • 更新日:2016/03/30
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テレビ、見てますか?

私はもともと、ほとんどテレビを見ない方なのですが、私の子供の世代もあまり見ません。

私が子供のころ、テレビの見すぎで怒られたものですが、今は私も子供も怒るほど見ません。

なぜか。

テレビを見る時間が、他のことに費やされるようになったからでしょう。

テレビの時代は意外に短い

日本で今のようなテレビのカラー放送が始まったのは1960年(昭和35年)。一般的にテレビが普及したのは昭和40年代ですから、せいぜい今から40数年前です。

なんとなく世代を超えて「お茶の間」にはテレビがある、というイメージがあったのですが、そんなことはないのですね。

そんな時代を象徴する風景を、相模原市立博物館で見つけました。

P1140558.JPG昭和30年ごろのお茶の間

テレビがありません。

そもそも、「お茶の間」という言葉自体、何か江戸時代とかの昔からのもののようですが、いわゆる家族団らんの空間としてそんなに古いわけでなく、発生は明治時代後半、一説には戦後になってちゃぶ台とともに一般化したと聞きました。戦前はちゃぶ台ではなく、一人ひとりの「お膳」で食事をしていたためです。

これが、団地の普及とともに洋式化していきます。

P1140557.JPG昭和50年ごろのお茶の間

お茶の間というよりはリビングルームという言葉の方がしっくりきます。テレビがありますね。

テレビに代えて

今はスマホ、タブレットの時代といえます。私の子供はテレビの画面に指を当てて操作しようとしたり、テレビ番組に「一時停止」ボタンがないのを不便に思ったりします。既存のテレビの視聴率は既に以前より落ちているのでしょうが、今後さらに下がっていくでしょう。

小さなころからお茶の間にテレビがあった私の世代の感覚からは不思議な感じですが、家族がそろう部屋の大きな位置を占めていた黒く四角い物体は、次第にその姿を消していくような気がします。

でも、あれだけ普及したテレビが衰退するのですから、今が絶頂期といえる、個人化されたスマホやタブレットも何世代も続きはしないでしょう。

我々の子供が親になるころは、何の時代になっているでしょうか。

その頃は、今はかろうじて生きながらえているお茶の間という言葉も死語になっているかもしれませんね。

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