下腹部が痛い...実録ヘルニア奮戦記(入院まで)

その違和感に気付いたのは5月のこと。

下腹部右側、足の付け根あたりになんかしこりというか、出っ張りのようなものがあります。押すと骨だか筋だかに当たって痛い。

でも押してしこりの位置を変えていると引っ込むので、それほど気にしませんでした。

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6月:健康診断で相談に乗ってもらえず

このとき、会社の健康診断があったので、医師に相談してみました。しかし、返ってきた答えは

「まぁ、大したことない」

とそっけないもの。「痛かったら内科を受診してください」と言われ、その場は終了。

7月:内科へ

やはり時々出っ張りができるし、気になってきたのでWebなどで調べてみました。

すると、「鼠径ヘルニア(そけいへるにあ)」という病気がヒット。これではないかと疑ってみましたが、とりあえず健康診断で言われた通り内科へ行ってみました。

内科を受診し、疑念を伝えると「ヘルニアの疑いあり」とのこと。

内科では診断できないので紹介状をもらい、総合病院の消化器外科に行きました。

患部を見せて一瞬で医師がまず一言「ずいぶん腫れてますね」

このとき、自分としては腫れてない時だったのですが、医者の見立てでは結構腫れているそうで、おそらく鼠径ヘルニアではないかとのこと。さっそく診断のための精密検査をスケジュールしてもらいました。

8月:精密検査

精密検査では、身長や体重、血液検査、X線など基本的な検査のほか、CTと肺活量の測定を行いました。

CTの結果で鼠径ヘルニアは確定診断となりました。

鼠径ヘルニアは腸の一部が腹腔外に出てしまう病気です。手術をしないと治りません。「薬で散らす」とかできないそうです。

現状のままなら放っておいても違和感がある程度ですが、腹腔外に出た腸が捩れて中に戻らなくなると、嵌頓(かんとん)といって命に関わる危険な状態になります

医師から「手術しますか」と聞かれて、(手術しないオプションでもあるのかなー)と思いましたが、聞いて見るとやはり手術出ないと治らないとのことで、即決でお願いしました。

9月〜10月: 入院及び手術の説明・手続き

入院・手術はいずれも初体験で、知らないことの連続でした。

まず、 入院手続きについて病院事務の方より説明を受けます。入院は午前10時、退院も午前10時。

費用は高額になるので、「健康保険限度額適用認定証」というものをあらかじめ会社でとっておくと吉です。70歳未満の場合で、以下のようになります。

  • 標準報酬月額26万円以下 → 57,600円
  • 標準報酬月額28万円〜50万円 → 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) x 1%
  • 標準報酬月額53万円〜79万円 → 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) x 1%
  • 標準報酬月額83万円〜以上 → 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) x 1%

例えば、標準報酬月額40万円のサラリーマンで、手術が総額100万円だったとすると、

80,100 + (1,000,000 - 267,000) x 1% = 80,100 + 7,330 = 87,430円

という計算になります。

ただし、これは保険適用のものが対象で、自己負担となる差額ベッド代や食事代は含まれません。

次に、麻酔科医より麻酔の説明です。こちらは家族が同席する必要があるそうです。

麻酔科医の方は「痛いの嫌でしょ」ということで、今回の麻酔はなんと全身麻酔! 切る部位がちょっと(5cm程度らしい)なのに意外でした。私は手術はともかく、その前にやる麻酔が硬膜外麻酔だった場合の痛さが恐怖で恐怖で、受けたこともないのに夜も寝られなかったので、これには一安心。

ただ、全身麻酔にはいろいろとリスクもあるのでその説明を一通り受けます。なんか、まれに死亡率の高い悪性高熱症というものを発症することもあるらしい。

これとは別に、医師より手術に関する説明を受けます。別の日で平日の昼ごろなので、いちいち会社を休まなければいけないのは勘弁してほしい。

一通りの説明を受けると、

  • 患者プロフィールの記入
  • 個人情報保護確認書(面会制限をするかどうか)
  • 差額ベッド料支払い同意書
  • 入院申込書
  • 麻酔同意書
  • 手術同意書
  • 点滴同意書
  • 術後の血液検査同意書

など、たくさんの書類・同意書を渡され、すべてサインまたは押印する必要があります。

これら全て揃って、ようやく入院日が来た頃にはすっかり気候も寒くなってきた頃でした。

(続く)

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