過眠症(Hypersomnia) とリタリン(Methylphenidate)

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  • 更新日:2015/03/09
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ここんところ、mixiのコミュニティでリタリンの是非が議論されています。

(24Aug.追記) トピックごと消されてしまいました。言論弾圧、お見事!

現在、日本でのリタリンの適応症は添付文書によると「ナルコレプシー」のみ。 ナルコレプシーは睡眠障害の一種でもっともよく知られているものですが、それ以外の睡眠障害についてはよく知られていないようです。

以前も書いたように私は睡眠障害でリタリンを処方されていますが、厳密な意味でナルコレプシーではないので、 「ナルコレプシーじゃないなら欲しがるなこのヴォケが!!」 「禁断症状で寝言言ってんじゃねぇこのシャブ中!!」 とひどい言われよう。

詐病でもらう奴と薬の添付文書を妄信する奴は、何のためのリタリン投与か分かってない点において50歩100歩。 なんてことをいうと、まぁ、考えることを放棄してマスメディアを妄信する人には耳が痛いのかもしれませんが。

ただ、「諸外国でもリタリンの適用は睡眠障害とADHDのみ。貴様がナルコレプシーでもADHDでもないならうつ病で不法にもらっているわけだ」などと「うつ病認定」されてしまうのですから、あまりに認知が低いのも事実。 ナルコレプシーは睡眠障害の専売特許じゃないんですけどねぇ。

まぁ、思考停止のゆとりにいくら言っても簡単には通じませんので、地道にやるしかない。 そこで、少しづつ自分の病気を通じて睡眠障害、中でも過眠症という病気を知ってもらおうと思います。

とりあえず、Wikipediaの項目を作りました。

(24Aug.追記) まだ中途半端ですが、とりあえずコミットしました。

過眠症(Hypersomnia)は眠りすぎてしまう症状である。 アメリカのNational Institute of Neurological Disorders and Stroke (NINDS)のWebサイトによると、

過眠症は日中の過眠、または長時間の夜間睡眠が繰り返されることによって特徴付けられる。 夜間に不眠で疲れるのと異なり、 過眠症の患者は日中の眠るべきではない場面、仕事中、食事中、会話中などにに何度もの居眠りを強いられる。 これらの日中の居眠りは通常、症状を和らげない。

患者はしばしば長時間の睡眠から起きるのがつらく、ぼんやりしてしまう こともある。 他の症状としては、不安、いらだち、活力の欠乏、落ち着かない気分、思考の遅延、発声の遅延、食欲減退、幻覚、そして記憶障害などがある。 患者によっては、仮定や社会、仕事などにおいての能力が欠落する。 典型的には、過眠症は青年期または若い成人の段階で発見される。

診断

一日10時間以上の睡眠を最低2週間常に取っているか、日中に何度も居眠りをしてしまう場合に過眠症と診断される。

原因

過眠症は脳障害や、うつ病、尿毒症、線維筋痛症などにより引き起こされる。 また、過眠症はナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、periodic limb movement disorderなどの他の睡眠障害の症状ともなることがある。 また、他の薬(例: うつ病、不安、双極性障害向けの向精神薬等)の副作用や 禁断障害、 ドラッグやアルコールの乱用でも引き起こされる。 Genetic predispositionが一因と考えられている。

体重過多の人は過眠症になりやすい。 これは睡眠過多がエネルギー消費を妨げることによって悪化し、減量がさらに難しくなる。

他の可能性としては、mononucleosisの感染があり、この種の感染直後からの過眠症患者のケースが見つかっている。

また、過眠症は子供のインフルエンザによっても起こる。

過眠症の原因が特定できない場合、突発性過眠症と診断される。

治療

NINDSのWebサイトによると、

治 療は本質的に症候的である。 アンフェタミン、メチルフェニデート、モダフィニルなどの興奮剤が処方される。 他の薬剤には、clonidine, levodopa, bromocriptine, 抗うつ剤、monoamine oxidase inhibitorsが含まれる。 行動改善(例えば夜勤や終身時間までの社会活動避ける等)および減量は多少の緩和となる。 患者はアルコールとカフェインを控えたほうがよい。

上記にあるように、NINDSのWebサイトでは、Hypersomniaの治療にアンフェタミン、メチルフェニデート(日本で言うリタリン)、モダフィニルが書かれています。 つまり日本ではともかく、過眠症にリタリンを処方するのはありなのですね。

前述のような「うつ病」認定は正直見ててイタいです。

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